【削蹄シリーズ 第2回】削蹄師はどれくらいいる?地域差は?「足元を守る人」の今をのぞいてみた
こんにちは!「milushi みるし」編集長の自称「酪農リスペクター」、ミルカウ姐です!🐄✨
シリーズ第3回となる今回は、全国の削蹄師さんの活躍状況の今について、がテーマです!
牛の「ひづめ」をメンテナンスする「削蹄」のお仕事に関しては、これまでの記事で解説していますので、まだ読んでいない方は、ぜひこちらから!
削蹄は、牛の足元を守るメンテナンス。
必要なときに、必要なタイミングで行えるかどうかが、とても重要です。
その削蹄は、酪農家さんがご自身で行うこともあれば、「削蹄師」と呼ばれる専門の人にお願いしていることもあります。
そこで今回は第1回前・後編に引き続き、公益社団法人 日本装削蹄(そうさくてい)協会(以下、日本装削蹄協会)の副会長でありながら、いまも現場で削蹄している削蹄師の阿部さんと、認定研修部長で獣医師の小野さんに、削蹄師の活躍状況を伺いました!
まずは協会の認定資格と育成について
日本装削蹄協会には削蹄師の研修・認定制度があり、段階としては2級→1級→指導級とステップがあるそうです。
基本を学び、経験を積み、指導できるレベルまで高めていく仕組みで、たとえば指導級は1級の資格取得後、9年以上経てからでないと受験できません。

削蹄師は単に「ひづめ」を切るだけのお仕事ではありません。
牛を観察し、判断し、牛に負担をかけずに足元を整える—観察力と判断力、そしてスピーディな技術が必要な専門職。
日本装削蹄協会の「削蹄師」研修・認定制度では、「観察」と「判断」を特に重視!
これから削蹄する牛をしっかり観察して、どこをどう切るか判断する。
そこが成績に大きく反映される仕組みです。
技術の得点が高くても、観察力と判断力がよくなければ、認定されないのです。
前回の記事でご紹介した“いい削蹄のポイント”、①切りすぎない、②驚かさずスピーディに。
このポイントが、協会の研修・認定制度で習得することができるのです!
協会認定の削蹄師さんなら、ミルシも安心してネイルケアお願いしたいし
人数の話:資格者数と“実働”にズレ、あります
日本装削蹄協会に所属している「認定削蹄師」は2級が2,000人程度、1級が300人前後、指導級が70人前後(2025年度時点)。
ここで重要なのは、「認定されている=削蹄師として働いている」とは限らないところ。
学びとして資格を取る人もいるし、ライフステージの変化で現場から離れる人もいる。
そして削蹄は、実は資格がなくても誰でもできる作業。
酪農家さんご自身が資格をもたずに削蹄をすることもあれば、削蹄が得意な酪農家さんがお隣の牧場に頼まれてやることも。
そういう事情があるので、「この地域には削蹄師が足りていない!という状況が分かりづらい業界」というのが今の課題だそうです。
地域のかたより:専業が成り立つ場所、成りにくい場所
削蹄の年間の実施回数を日本国内で合計すると、牛が多い地域では相対的に多くて、牛が少ない地域では少なくなりますよね。
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なので、専業削蹄師として活躍しやすいのは牛が多い地域、牛があまりいない地域では削蹄以外の仕事も行う兼業の削蹄師として活躍することが多いそう。
削蹄は“タイミングはいつでもいい”わけではなく、牛の状態や牧場のサイクルに合わせることが大事。
メンテナンスを怠ると牛の健康に影響してしまうので、削蹄師さんと牧場は常日頃からコミュニケーションを取ることが大切なんですって。
遠いところにある牧場なら、早めに次の削蹄日程を調整する。
しばらく作業してないなと思ったら、「そろそろ作業どう?」と聞いてみる。
たくさんの牧場に対応している削蹄師であればあるほど、ここが重要になるんですね。
でも日々の忙しさが優先されて、こういったコミュニケーションが後回しになりがちなのも、今の業界の課題だそうです。
あのカリスマ美容師 削蹄師さん、次いつ来てくれるし~?
若手・女性が増えている?一方で継承の難しさも
現状の明るいニュースとしては、「削蹄師に若手や女性が増えている傾向」という話しを聞くことができました!
けっこう人気のお仕事なのかもしれませんね!
削蹄は牛1頭1頭の状態に沿ったメンテナンスを行うもので、とてもたくさんのケースがあります。
それぞれのケースで「どう判断するか」を継承するのには、とても時間がかかります。
“型”に当てはめればOK、ではないんですよね。
昔は「職人」を育てるようにしてきた削蹄師。親方に弟子入りして、背中を見て覚える・・・という時代もあったそうです。
ですが…
・この牛の「ココ」を削るのはなぜか
・なぜこの「ひづめ」の形になったのか
・なぜここが痛そうだとわかるのか
そういった頭の中で結びつけている情報を、指導者が口に出すこと。
それがいい削蹄師をスピーディに育てることにつながるそう。

阿部さんの頭の中を解説いただきました!
どんなときも、言葉で伝えることって大事だし!
次回:削蹄はコスト?投資? “数字で考える”と見えてくる
シリーズ第2回の今回は、日本装削協会さんのお話しをもとに、削蹄師の人数や地域差、育成の仕組みをまとめてみました。
次回は第3回、いよいよ「削蹄しないと牛に何が起こるのか」「削蹄サイクルの考え方」「削蹄は投資」についてお届けしたいと思います!
特に酪農家さんには読んでいただきたい内容になっております!
どうぞお楽しみに~
それではみなさんご一緒に~!
Good Luck Know(ぐっどらくのう~)!♬👋
【取材協力・監修】
🌐公益社団法人 日本装削蹄協会(https://farriers.or.jp/)
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