推し牛「もーにゃ」と歩む、私のセカンドキャリア

はじめまして、合田雅子と申します。

今年8月末、34年間勤めたIT企業を退職しました。

社内同僚が開いてくれたお疲れさま会で、「牛舎宿泊用の寝袋」と「牧場で着るつなぎ」をサプライズプレゼントされ、「これから私はこの方向に行くのね?」と周囲が今後の方向を照らしてくれました。

退職後のこれからですが、友人たちとも「推し活」で合意。

私の「推し」は、なんと牛です。

今回はその“推し牛”との出会いと、私の新しい活動について少しご紹介させてください。

推し牛との出会いはクラウドファンディングから

さかのぼること2年前、セカンドキャリアをぼんやり考えながらWebを眺めていたある日、とある牧場のクラウドファンディングが目に留まりました。

返礼品は「牛の命名権」。これだ!とテンションが爆上がりし、即申し込み。

その時はまだ子牛が生まれていなかったので、誕生のお知らせと命名の依頼案内が届いたときは、嬉しさで舞い上がりました。

牧場を訪れ、子牛に会い、名前を呼びながら撫でた瞬間から、私の“推し牛活”は加速。「もーにゃ」と名付けました。

もーにゃ

牛を通じて広がる世界

定期的に届く情報で「もーにゃ」の成長を楽しみにしながら、牛・牛乳関連のイベントにも積極的に参加するようになりました。

わくわくモーモースクールの様子
わくわくモーモースクールの様子
  • 牛乳の飲み比べ
  • 訪れた地方スーパーでの牛乳・乳製品の銘柄チェック
  • 地元牧場の特産品チェック
  • 酪農専門誌の購読(夫は突然自宅に届きだした酪農専門誌に、私に何が起きたと「?」を連発していました・笑)
  • 「わくわくモーモースクール」への同行
  • マルシェでの牛乳やアイス販売のお手伝い
  • ミルクイベントでの縁日牛すくい

など、啓蒙活動などを中心に、楽しく、自らも学びながら活動しています。

吉祥寺や秋葉原のミルクスタンドにもよく足を運び、牛乳の魅力を日々再発見しています。

なぜ牛なのか——原点は幼少期の記憶

振り返れば、15年前から会社で農業クラブを主催し、野菜づくりや水耕栽培に取り組んでいました。

「もーにゃ」との出会いをきっかけに「牛部」も発足

畑で牧草を育てようと試みましたが、結果は大失敗。

でも、それもまた楽しい経験でした。

牛部は2次的産物ですが、根底には幼少期の体験があります。

幼少期は父と牧場へ

父は北海道大学農学部で草地学を専攻し、健康で美味しい赤身肉の研究をしていました。

私は毎週末、ポプラ並木で有名な第2農場の牛舎で子牛にバケツでミルクをあげたり、夏休みには日高支庁静内町(現、新ひだか町)にある大学牧場で牛や馬と遊んだりしていました。

その記憶が、今になって静かに、でも確かに蘇ってきたのです。

小さかった私にはその体験が楽しく幸せな記憶として残っていました。

「もにゃぐるみ」と、これからの夢

“推し牛活”を始めた現在は、楽しさや幸せに加えて、小さな使命感のようなものが芽生えています。

酪農業界が厳しい状況にある今、美味しい牛乳を、これからもずっと飲み続けられる未来のために、私にも何かできることがあるのでは——そんな思いで活動を続けています。

最近では、「もーにゃ」がお世話になっている牧場が某広告代理店と進めていた「牛のぬいぐるみプロジェクト」に感動し、「もーにゃ」のぬいぐるみ制作をお願いしました。

このぬいぐるみは、「あらかじめ牛の鳴き声を収載できて、しっぽをリアルの牛さんの毛で作れる」という、“推し牛活”にはもってこいのグッズ。

鳴き声録音、しっぽの毛の採取などを経て、「もーにゃ」を再現した「もにゃぐるみ」が26年3月に完成予定。

自宅でも「もーにゃ」を感じられる日が待ち遠しいです。

「牛のぬいぐるみプロジェクト」オリジナル版は、酪農応援推し活向けにスタート、業界を盛り上げるいろんなプランが検討されています。

最近では「もーにゃ牧場」のそばのホテルに牧場体験+お部屋で牛がお出迎え、朝食は牧場直送の牛乳その他が供されるという体験型宿泊プランが用意されました。

私は早速11月に予約しています。この体験記はまた別途。

読者の皆様で「ぬいぐるみが欲しいわぁ」という方いらしたら、「milushi みるし」の問合せフォームを使ってコンタクトいただければご紹介いたします。(ちょっとお高いですが推し活ですから。。笑)

ちなみにぬいぐるみ制作チームの担当デザイナーさんの観察眼は鋭く、「もーにゃ」ちゃんは耳の周りのふわふわが特徴だと即座に見抜いていました。

私は気づかなかったのに…牛はまったくの素人なのに、気づいてしまうなんてさすがです。

牛やミルク、酪農の専門家じゃないからこそ、自由な視点で

これだ! と決めて動いているわけではないですが、頑張っている方の応援サポートはもちろん、「えっ?」というようなアクションやプロジェクトにチャレンジしていきたいです。

推し活ならではのとんでもない視点で、牛やミルクのポテンシャルを発掘・発見・発信していけたらと思っています。

新たな気づきや面白いことを皆さまと共有し、「あ~知らなかった!そうか!」と言ってもらえたら嬉しいです。

関連記事

前の記事へ

世界のミルクドリンクって何がある?