【あなたの知らない「ホエイ」の世界】episode.2 酪農⇒ナチュラルチーズ⇒ホエイ⇒豚⇒人へとつながるものがたり
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朝も昼も夜も牛乳のモー!日本全国のみなさまいつだっておはモーございます。
前回episode.1では、高秀牧場のあたらしい試み、ホエイ豚プロジェクトについて書きました。
前回記事 🌐【あなたの知らない「ホエイ」の世界】episode.1 酪農⇒ナチュラルチーズ⇒ホエイ⇒豚⇒人へとつながるものがたり
毎日牛乳1リットル以上美味しくいただいているおゆり一家、もちろん高秀牧場の大倉さん、岡田さんのお作りになるナチュラルチーズや、ミルク工房で販売されている牧場乳製品が大好き。そしてホエイ豚プロジェクトが始まってからというもの、より高秀牧場ファミリーへの理解と尊敬が深まる日々です。
エピソード2では、高秀牧場さんの取り組みとお肉になってゆくホエイ豚のお話を。
お読みくださるあなたのこころにも、この豊かな試みが「物語」として届きますように。
いすみ市のみんなに愛され、多くの観光客も訪れる高秀牧場
ここで千葉県いすみ市高秀牧場のご紹介を少し。
高秀牧場さんは20年以上前に、近隣の酪農家さんと協力して牛たちの飼料作りと堆肥作りを始めました。
近隣の契約農家さんに作ってもらう飼料米、稲ホールクロップサイレージ(稲の茎や葉実などすべてをお漬物のように発酵させて作る保蔵飼料)、牧場自作のイタリアンライグラス(牧草)、稲作の後に育てたデントコーン(飼料用トウモロコシ)など、母さん牛たちの基本のご飯は100%自給を目指し(実際は85%が自給飼料で、残り15%は購入飼料、でもこれはとんでもなくすごいこと!)、牛さんのふん尿から作られる堆肥は田んぼに散布、できたお米は「いすみ米」のブランドで流通しています。
高秀牧場ではこの他にも、千葉県の酒蔵の酒粕(かす)、ビール粕、醤油粕などエコフィード(食品工場などから出る副産物)も活用し、ほぼ「千葉生まれ、千葉育ち」の美味しいミルクを生み出しています。




そんな地域住民からたいへん愛される「高秀牧場」の看板と信頼があったからこそ、今回のホエイ豚プロジェクトは多くの方の協力が得られ、おもしろい取り組みとして歓迎された、と大倉さんは仰ってました。
いよいよ出荷です ホエイ豚さんがお肉になるよ
さぁ、4か月ほどの肥育期間を経て、いよいよ出荷になるホエイ豚さん2頭。
食肉加工センターに出向いて様々な豚肉の部位を余すところなく引き取って、購入を希望していたシェフたちに送る算段をした大倉さんからお電話が鳴りました。
「大和田さん、肩ロースですけど思いのほか大きくて。4㎏あります!」
「わかりました、そのまま送ってください!」


そうして届いた「あの豚さん」はずっしりと命を感じる重さでした。
こんな風に豚肉を抱っこしたことないなぁ、と感慨にふけりながら大事に切り分け、1㎏はご近所のシェフにシェア。
我が家ではローズマリーの香る、しっとり肩ロースのハムにしたり、ローストポークも作ってみようとガツンと大きな塊に1%のお塩をしてダッチオーブンで焼いたり。
噛み締めたお肉からほんのりミルクの香りを感じた気がするのは、毎日ホエイをじゃぶじゃぶ飲んでいたのを見てきたせい?いややっぱりミルクの香りがするような…。


メガネと比較し大きさを感じてください

4㎏のホエイ豚はいろいろな料理になって、チーズ講習会にも使わせていただき、美味しくいただいた私や家族、多くの方の文字通り「血肉になって」いったのでした。
育ってきた過程を知っている、だからこそ大事に、美味しく食べたいな。
そんな気持ちでした。
ホエイ豚の塊肉を受け取ってから1か月後、今度はお肉としては流通しなかった細かな部位を使った「ホエイ豚の加工品が出来ました」のお知らせが届きました。
おお~、ついにホエイ豚プロジェクト完結ですね~。
骨はすべてラーメン店さんが引き取ってくださり、お肉の細かい部位はボロニアソーセージ、ベーコン、ソーセージになって、2頭のホエイ豚さんの命は全うされたのでした。




ホエイ豚プロジェクトはつづくよこれからも!牧場に遊びに来てね
4月になり、高秀牧場には新たに2頭の豚を受け入れ、ホエイ豚プロジェクト第2章がスタートしています。菜の花畑と豚のいる景色は、これから高秀牧場の風物詩になっていくのかな。気持ちの良い季節、じゃぶんじゃぶんとホエイを浴びたり飲んだりしながら大きくなっていく豚さんを見に行こうと思います。

高秀牧場さんのナチュラルチーズや放牧ホエイ豚加工品は牧場内販売所(ミルク工房)で購入できます(ソーセージなどは売り切れ次第終了)。その他、週末限定でホエイ豚のモツ煮も提供しています(モツが無くなり次第終了)。


高秀牧場 ミルク工房 チーズ工房
千葉県いすみ市須賀谷1339-1
🌐千葉県いすみ市【高秀牧場】
私たちの「食べる」は見えないところでつながっている
私たち人間は命を食べつないで生きてきました。
チーズというモノをめぐる物語ははてしなく、そのひとかけらからのぞく世界は、見ようとすればどこまでも遠くそして案外近くでつながっているもの。
あなたの知らない「ホエイ」の世界が、かいま見えたならば嬉しいです。
これからも「チーズの向こう側」のお話をつづっていきます。どうぞお見知りおきくださいね。
ホエイ豚さんのお写真は高秀牧場チーズ職人大倉さんよりご提供いただきました。
この場をお借りして感謝申し上げます




