出会う人みんながキラッキラ!「酪農女性サミット2025」潜入してきた!
酪農業界で活躍する女性たちが学びと交流を深める「酪農女性サミット2025」が、12月3日(水)・4日(木)の2日間、ホテルニューオータニ札幌で開催されました。
女性を中心に、男性の参加も歓迎するイベントとして、多彩な講演やトークセッション、ワークショップが行われました。
実家がある札幌で帰省中に、偶然このサミットが開催されることを知って、まったく何の情報もないまま、思い切って参加してきましたので、レポートします。
🌐酪農女性サミット2025申込ページ | デイリーコンパス ※申込は終了しております
主催:酪農女性サミット実行委員会
後援:ホクレン農業協同組合連合会、全国農業協同組合連合会(JA全農)
協力:協同乳業株式会社、株式会社ファミリーマート

サミット参加のきっかけと会場の雰囲気
受付を済ませて、きょろきょろしました。
会場は女子の同窓会のような明るい雰囲気と熱気に包まれていました。
240名の参加者のうち7割が女性、生産者が4割、道外からの参加者が約3割と、多様な顔ぶれとのこと。
今回は6年ぶりの開催ということで、再会を喜ぶ姿も多く見られました。
北海道内からはもちろん、九州からのご参加もありました。
全国規模のイベントなのですね。
プログラム・基調講演内容
2日間に渡って行われたプログラムを紹介します。
【2025年12月3日(水)】
■取り組み紹介
「株式会社ファミリーマートの酪農応援の取り組みについて」
■基調講演
「想いを仕事に、地域をもっとおもしろく 〜やりたいをカタチにしてく、お手伝い×旅『おてつたび』〜」
講師:永岡里菜 氏(株式会社おてつたびCEO)
■トークセッション
「酪農女性のモチベーションUP! 講座 〜わたしらしく酪農を続けるヒント〜」
登壇者:永谷万里菜 氏(中標津町)、伊藤沙智 氏(苫前町)、那須美由紀 氏(常呂町)
進行:久富聡子 氏(酪農コンサルタント)
■懇親会
トークセッションの続きや交流企画、抽選会も実施。
【2025年12月4日(木)】
■講演
「削蹄師としての歩みと、現場に伝えたい肢蹄管理のこと」
講師:佐藤麻耶 氏(削蹄師/株式会社G’dayHoofCare)
■ワークショップ
「“やりたい”と“やれるかも”をつなげるアイデアマップ」
進行:小林晴香 氏(酪農家)
詳細内容は、私のメモからみなさんへ共有したいと思います。
<取り組み紹介:株式会社ファミリーマート>
株式会社ファミリーマートの取り組みや、冬の消費拡大キャンペーンの紹介があり、新しい飲料の試飲体験もできました。
<基調講演:株式会社おてつたび CEO 永岡里奈さん>
「おてつたび」は“労働力がほしい人”と“その地域でなにかを体験したい人”のマッチングプラットフォームです。
講演は地域と人をつなぐプラットフォームの仕組みや、立ち上げの苦労、失敗の大切さが語られました。
地域の人手不足を出会いに変え、地域のファンを増やすというビジョンに私は深く共感しました。
「やる」という意思、それから、周りに発信して、巻き込む力が大切と永岡さんも力説してらっしゃいました。
これはどんな仕事でも同じだなと感じました。
2040年には東京都以外のすべての府県が労働力不足となるそうです(🌐リクルートワークス研究所「未来予測2040」2023年3月)。
加えて、移住促進などがうまくいっていない地域では、“誰かにとっての特別な地域を作る”、“関係人口を増やす”というアプローチがフォーカスされてきています。
競合となるサービスは自動マッチング式ですが、「おてつたび」は、プロファイルを受け手がマニュアルで確認し、希望内容に沿うかどうか判断することができます。
お仕事開始時に「こんなはずじゃなかった」という不幸な結果は減りますね。
永岡さんは「根拠なき自信」と講演でおっしゃっていました。
この言葉、前職の外資勤務時代、私もよく使っていました。
「何事も考えすぎず」、「まずやってみる・動く・実行する」ことが重要と、一人で同意していました。
このシステム、酪農家さんにとっては、酪農ヘルパーさんとは違う業務の募集に有効なのではと思います。
業務募集側のサポートが手厚いです。
ここ大事ですね。
「牧場内のどの仕事を切り出して外にお願いするといいのか」という相談、Webページの作成方法のアドバイス。
これらの相談・アドバイスが、SNSチャットを使って簡単にやり取りできます。
伴走の仕組みがしっかり出来上がっており、酪農家さんが依頼しやすい体制です。
日本各地の地域が少しでも生きる未来を見据えて、人手不足を出会いのチャンスに転換し、地域のファンを作る。
素晴らしいサービスです。
そこにしっかりと酪農がマッチする可能性を感じ、わくわくしました。
<トークセッション:酪農家 3名(那須美由紀さん(常呂町)、伊藤沙智さん(苫前町)、永谷満里菜さん(中標津町)>

3名の酪農女性によるトークセッションでは、それぞれが海外留学や家業の継承、経営の苦労など多様な経験を語ってくださいました。
現状を冷静に分析し、未来に向けて挑戦し続ける姿勢がとても印象的でした。
3名ともお話が上手で面白く、あっという間に時間が過ぎていきました。
久しぶりにメモをたくさんとりました。
永谷さんは留学経験を活かし、自分の道を切り拓いています。
後継者としてお父様と比較されてしまうことに悩まれた時期もおありだったようですが、留学中の学びにより、おかれている環境の中で自分にできることを全力でやればいいんだ! と思えたそうです。
今はご自分のWayでバリバリ活動されてらっしゃいます。
留学中の写真が楽しそうでした。
牧場のテント牛舎に質問が殺到。
業者名は?とか中標津の雪の降り方は?など会場の皆さん興味津々でした。
伊藤さんは、酪農に携わるみなさんがきっとお世話になっているであろう酪農雑誌『月刊Dairy Japan(株式会社デーリィ・ジャパン出版)』の「酪農学習シート」の担当者さんです。
分かりやすいアウトプット方法や、モチベーション維持のコツを共有。
「後継者」という中で得たものを共有する重要性を感じ、「酪農学習シート」にて実践されています。
(前職も日本やアメリカ、カナダ、ヨーロッパなど全世界どこでも顧客対応は均一で同じ品質でなければいけない といわれていたな。そのためのナレッジのドキュメント化、共有は最重要タスクだったな。)
那須さんは、結婚を機に酪農業界へ。
経営の苦労や地域貢献、後継者とのコミュニケーションの大切さを語られました。
異業種から酪農の世界に入り、廃棄乳というショックな現実と出会い、それにより2年間経営が圧迫したそうです。
当時の状況は大変お辛かっただろうと心が痛みました。
今は、地域貢献も含めて後継者とのコミュニケーションがメインとのこと。
「見落としてきたものを丁寧に拾い上げている感じです」というコメントに、今までの経験が凝縮されて、酪農家の減少など別な課題を見ながらとはいえ、余裕さえも感じてしまいました。
3人に共通しているのは、牛Loveと、「自分事」という責任感、無理せず逃げず、何かと向き合う覚悟。
それらがオーラとなっていて、3人ともまぶしかったです。
ただそれは参加者にも言えることでした。
会場にいるみなさんが、キラキラしているんです。
15時過ぎに休憩が入りましたが、どこかに電話する方が多く、哺乳(ほにゅう:子牛にミルクをあげること)、搾乳(さくにゅう:お母さん牛のミルクをしぼること)のタイミングだ! と気づきました。
酪農関連イベントあるあるですね。
<削蹄師講演:株式会社G'dayHoofCare 削蹄師 佐藤麻耶さん>
2日目は削蹄師(牛の蹄(ひづめ)を整える専門職)の佐藤麻耶さんの講演。
動物好きから動物園勤務を経て、酪農の世界に飛び込み、牛の健康を支える仕事のやりがいや誇りが伝わってきました。
佐藤さんのお話を聞いて、参加者全員が削蹄に興味を持ったはず。
削蹄の良し悪しが牛の人生を左右するんです。
機械と職人技の合わせ技で牛を仕上げる。本当にかっこいい。
1月末にCOW HAPPY株式会社主催のトレーニングセッションがあるそうで、「やる気のある方、参加してもらえればしっかり1人前に仕上げますよ」というコメントに、私も心が揺れました。
<ワークショップ:「“やりたい”と“やれるかも”をつなげるアイデアマップ」 進行:酪農家 小林晴香さん>
最後はグループで目標達成シートを作成し、参加者同士でリソースやスキルを共有する時間。
自分の強みや、活用できるリソースを知ることが、ビジネス分析にもつながると実感しました。
交流
推しの酪農家さんとご挨拶できたり、再会を約束できた方もいて、交流の輪が広がりました。
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2日間お隣の席でご一緒させていただいたJAの女性、帰りの挨拶で、ふとその方のスマホを見ると、裏に貼られていたシールは熊が鮭を背負ったものでした。
元・北海道人としてとてもうれしかったです。
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(ちなみに私は、鳥獣戯画のウサギが乳しぼりしているシールを貼っています。)
ブース展示とお土産
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会場には飼料や資材会社、牛グッズのショップも!
私は酪農かるたや牛靴下、牛キーホルダーなどを購入しました。
まとめ・感想

今回のサミットは、酪農女性の多様なキャリアや挑戦、地域と人をつなぐ新しい取り組み、そして参加者同士の温かい交流が印象的でした。
来年の開催予定はないそうですが、もし開催されるなら次回もぜひ参加したいと強く感じました。実行委員会の皆さんに感謝します。
最後になりましたが、日本の酪農の将来は明るい!
だってこんなにキラキラと、どっしりと、牛たちを守っている女性たちがいるんですから!




