牛乳パックから広がる世界―小学生コレクター・大坂さんの挑戦
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小学5年生の大坂さん。彼の趣味は、ちょっとユニークです。
それは…「牛乳パックの収集と研究」!
これまでに集めた牛乳パックは、なんと1,000種類以上。
しかも、ただ集めるだけじゃありません。
「どうしたらもっと牛乳を飲みたくなるか?」を考えて、同級生へのアンケートや給食の牛乳飲み残し量の調査を行い、データをもとに牛乳の魅力を発信しているんです。
きっかけは一本の牛乳パックとの出会い
すべての始まりは、東毛酪農業協同組合の「みんなの給食牛乳」に出会ったこと。
「学校で飲む牛乳も、地域ごとに個性があるんだ!」と気づいた瞬間から、大坂さんの探究心に火がつきました。

それ以来、旅行や週末を利用して、家族と一緒に遠方のスーパーや直売所を巡り、各地の牛乳パックをコレクション。
「息子の興味を家族で応援しながら、一緒に楽しんでいます」とお父様。
昨年、ついに収集した牛乳パックが1,000種類を突破!
お気に入りはJA道東あさひの「Premier Rich Milk(プルミエ・リッチ・ミルク)」。
「酪農家の顔が見える感じがして好き」と話してくれました。
データで決める“人気牛乳パック”
大坂さんがすごいのは、牛乳パックの人気を数字で表そうとするところ。
同じ学年3組(90名)にアンケートを実施して、4つのポイントで5つの牛乳パックのデザインを評価してもらいました。
【評価してもらったときの4つのポイント】
・パックのデザイン(わかりやすいか)
・パックの色(好きな色か、おいしそうか)
・ネーミング(親しみがもてるか)
・フォント(読みやすいか)
結果は意外!
「シンプルなデザイン」が高評価でした。
プロ野球・ベイスターズのユニフォーム柄が人気だろうと予想していたそうですが、実際は“普通の良さ”が支持されたんです。
さらに、人気だった牛乳パックのデザインをベースに、色や文字を変えたもので再びアンケートを実施。


みんなが「一番飲みたくなる」要素を抽出し、自作の“オリジナル牛乳パック”「最強牛乳」を完成させました。
アンケートで分かった結果は、校内に掲示して報告。
「協力してくれた人に結果を返すことが大事」と話す姿は、まるで研究者のようです。
給食で“飲み残しゼロ”を目指す
もう1つのテーマは、給食で牛乳の飲み残しをなくすこと。

「酪農家が苦労してしぼった牛乳を、残さず飲んでほしい」という思いから始めました。
日々の残った給食牛乳量のデータと、季節や献立との関係を分析。
どうすれば飲んでもらえるのかを考え、夏には「熱中症対策には牛乳!」というポスターを掲示してみました。
その結果、一時的に飲み残しが減る効果を確認できました。
「数日は減るけど、また戻っちゃう。月2回くらいポスターを作るといいかも」と、継続の仕組みにも目を向けています。
地域限定の楽しさ
大坂さんが牛乳パックの収集と研究で一番楽しいのは、「地元でしか手に入らない牛乳パックに出会えること」。
特にPB(プライベートブランド)は、その土地に行かないと買えない商品が多く、入手した時の喜びが大きいそうです。

コレクションの中でもお気に入りは「酪王牛乳(酪王協同乳業株式会社)」の50周年記念で販売された「復刻牛乳」で、“三春滝桜(ベニシダレザクラ)”をあしらったデザイン。
「日本にいくつ牛乳パックがあるか分からない。1,000種類集めても、まだまだ先がある」――探究心は尽きません。
これからの夢

2024年、2025年に開催された「ジャパンミルクコングレス(一般社団法人Jミルクと乳の学術連合による学術集会)」では特別展示発表として自慢のコレクションと研究データを発表。
コレクションを紹介しているサイトは20万人に閲覧され、反響の大きさに驚いたそうです。
今後は「牛乳パックの展示会を開きたい」という夢を持っています。
大坂さんからのメッセージ
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「給食の牛乳は、みんなが飲んでほしい。味のついた、はっ酵乳は全員が飲むのに…牛乳も同じように残さないでほしい。牛乳は、乳牛と酪農家が力を合わせて生まれるもの。僕も感謝して飲んでいますし、みんなにもそう感じてほしい。熱中症対策にも役立つし、ポスターを掲示するとよく飲んでくれる。続ける仕組みが大切だと思う。」
取材後記
大坂さんの、牛乳パックの収集からはじまり、酪農家への敬意まで考える姿に、正直、驚きました。
私が小学生だった頃は、給食のおかわり競争で盛り上がるくらいのことしかしていなかったと思います。
飲み残しを減らすポスターを自作し、データで検証する――その工夫と持続力は、大人顔負けです。
大坂さん、これからも家族みんなで“牛乳の旅”を楽しみ、牛乳の魅力をみんなに広めてくださいね。
「milushi みるし」を運営している森永乳業も、安全・安心でおいしい牛乳づくりにしっかり取り組み、牛乳の価値を社会に伝える活動を続けていきます。
※取材の内容は、2026年1月時点のものです。




