【牧場訪問】後編『Farmer's Houseあだちんち(北海道・標津)』に行ってみた
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北海道・標津(しべつ)町にある酪農家民宿「Farmer's House あだちんち」の訪問記。今回は後編です。
「あだちんち」で過ごした到着日の様子は、前編をご覧ください。👉こちらから
「本当の意味で“酪農”を理解してもらうには、どうすればよいか」
酪農家の安達(あだち)夫妻、永補(えいすけ)さんと真子(なおこ)さんが考え抜いた末に始めたのが、この民宿です。
後編では、早朝の酪農体験の様子をお届けします。
普段、酪農作業をしていないことが丸わかりなミルカウ姐の奮闘ぶりも、あわせてお楽しみください。
6月の朝3時の標津町の空気、これだけでも価値がある!
「あだちんち」の酪農体験は、午前4時にスタート。
・・・昨日24時過ぎまで語り合っていた人たち、大丈夫かなぁ?
そんなことを思いながら顔を洗い、用意していただいた作業用のつなぎに着替え、キャップをかぶります。
標津は日本の北東部に位置しているため、訪れた6月は夜明けがとても早く、午前3時台には空が明るくなり始めます。
すりガラスの外はうっすら朝日の色が見えて、よかったよかった、天気は良さそうだな、と窓を開けたら、すごい景色が広がっていました。
薄く霧をまとう牧草地と朝日の景色。
「来てよかった!」「早起き頑張ってよかった!」と思った瞬間です。
用意してくださった長靴をはいて、外に出てみると、これまた圧巻の景色。
辺りはどこまでも静かで、ときおり牛さんの鳴き声が聞こえてくるだけ。
心が洗われるようです。
全員アラフィフ(フォー?)…やる気はあります!
今回訪れた3名は、全員アラフィフ(フォー?)です。
体力面は不安ですが(ミルカウ姐だけだったかも)、やる気はまんまんなのです。
昨夜24時過ぎまで語り合っていた同行者の2人も、午前4時の集合にしっかり間に合っている、という気合!
時間通りに牛舎に向かい、すでに作業を開始しているスタッフさんのところへ。
子牛のミルクやり、牛舎で残っていた飼料を掃除したり、ミルクをしぼっているところを見学したり。
そんなこんなの間に永補さんがやってきて、牛たちが過ごしているエリアの掃除をはじめます。
ローダーを自在に操り、「除ふん」と呼んでいる、牛舎にたまったふん尿をきれいに取り除く作業を行います。

重機を自在に扱えるの、酪農の仕事のなかでも魅力のポイントだと思うミルカウ姐なのでした。
牛さんのごはんを用意しよう
「そろそろ牛の朝ごはんが届いてるはず。ちょっと離れてますけど取りに行きましょう」という永補さん。
朝ごはんが・・・届く⁉ なんちゃらイーツ的な?
安達牧場では、近隣の酪農家と共同で利用する仕組みを通じて、牛のごはんを調達しています。
この牛のごはんは、粗飼料(乾草や、草を発酵させたサイレージ)と、濃厚飼料(トウモロコシなどの穀物)、ミネラル、ビタミンなどをあらかじめ均一に混合しています。
これを「TMR(ティーエムアール)=Total Mixed Ration(完全混合飼料)」と呼んでいます。
この地域では、近隣の酪農家さん共通で作り保管。
時間になると、利用する酪農家さんに、その時必要量だけ届けてくれる、給食のような仕組みになっているそうです。


左のサイレージフィーダーへ
牛さんは1日あたり、約40~50kg(TMRの場合)をごはんとして食べます。1回に食べる1頭の量は20~30kgだそう。
人が食べる量とは、けた違い!
なので、配達される量もとてもたくさん!
永補さん自慢の伸縮式ローダーで、これまた自慢の、重さが測れるサイレージフィーダーへ積んでいきます。

持ってきたごはんは、ソッコーで牛さんたちへ。
持ってきたばかりのごはん、やはり新鮮なものがおいしいみたい。
みんなもりもり食べていました。
しぼったミルクが出荷されて…家族の1日がスタート!


かわいいキャラクターも!
朝8時半になると、しぼって冷やしていたミルクを、ミルクローリーが集めに来ます。
ミルクの品質をチェックして問題ないことを確認したら、あっという間にローリーにミルクを移して運んでいきます。(たぶん作業時間5~10分くらい)
ミルクは生鮮食品なので、すばやい輸送が美味しさのカギなのです!
いつもありがとうございます!
ミルクが出荷されたことを見届けて、家に戻ると・・・・
なんと真子さんとお子さんたちが、保育園に行くのを少し待っていてくれました!
私たちも、「行ってらっしゃい」とお見送り。
牛舎での仕事から家族の朝へ、安達家の1日は途切れることなく続いていきます。


朝の作業が終わったら、わたしたちは朝ごはんの時間。

朝ごはんは、1杯の牛乳から。
安達家の牛さんからしぼったミルクも入っている「しべつ牛乳」。
今いっしょに過ごしてきた牛さんたちに心の中でカンパイ!しながら、ミルカウ姐はこの体験の意味を、改めてしみじみと考えていました。
あとがき

「あだちんち」の酪農体験は、牛のお世話をして終わり、ではありません。
いっしょに食事を作って、食べて、語り合って、同じ家で眠り、まだ薄暗いうちから牛舎へ向かう。
牛のお世話をして、終わったら子どもを見送って、朝ごはんを食べる。
つまり、これは「安達家の1日の中に私たちが混ぜてもらえる体験」なのだと実感していました。
最初にかけてもらった「おかえりなさい」に、少し驚いたミルカウ姐。
その言葉が意味していたのは、到着した瞬間から安達家の一員に迎えられているからなんだと、ミルカウ姐は感じました。
「本当の意味で“酪農”を理解してもらうには、どうすればよいか」安達夫妻が考えぬいた過ごし方。
「なるほど、そういうことか…」と目からうろこが落ちたように感じました。
16時間では、やっぱり足りない。
次はもう少しゆっくり、「ただいま」と言いに来たいと思います!
この記事が、牛乳の向こうにある酪農家の日々を想像するきっかけになればうれしいです。
今日の1杯を、いつもより少し味わいながら。
みなさん、ごいっしょに!
Good Luck Know(ぐっどらっくのう / good 酪農)!
【取材協力】
Happy Land 安達牧場(北海道標津郡標津町川北1082-5) 🌐Webサイト
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